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「ホームズゆかりの地」案内:Holborn [ ┣「ゆかりの地」案内]

FSL: Holborn (P26)

今回紹介するのはホルボーン駅の周辺です。先日紹介したTottenham Court Roadの駅の東に位置しており、距離的にはちょうど大英博物館が真ん中くらいにあたります。

1.Fleet Street, EC4

ストランドの東の通りです。ホルボーン駅からはちょっと離れていますので、ホルボーンからスタートする場合は、まずは北上して3のMontague Streetから始めて、Fleet Streetは最後に回って、そのままストランドに抜けるのが良いと思います。

「入院患者」

FSLの記載: In The Resident Patient, Holmes and Watson grew weary of their Baker Street sitting room. They took a three-hour stroll through the Wed End, watchig the "ebbs and flows through Freet and the Strand."

延原訳登場シーン:「でも晩になってそよ風が出てきたよ。どうだろう、すこしそとをぶらついてみないか?」
 私は閉じこもっているのにも少し退屈していたので、すぐに賛成した。そして三時間ばかり、フリート街やストランドに永遠に変化をつづける人生の万華鏡をながめながら歩きまわった。

「ブルース・パティントン設計書」

FSLの記載: In The Bruce-Partington Plans, Holmes and Watson went to the Fleet Street district to place a newspaper advertisement. It read: "TO-NIGHT. SAME HOUR. SAME PLACE. TWO TAPS. MOST VITALLY IMPORTANT. YOUR SAFETY AT STAKE. PIERROT."

延原訳登場シーン:ここはもう用もないようだから、これから『デイリー・テレグラフ』社へ馬車で寄って、きょうの仕事にくぎりをつけるとしよう (中略)ホームズはテーブルの上にあった『デイリー・テレグラフ』をとりあげていった。

「きょうのピエロの広告を見ましたか?」

「なに、また出ているのか?」

「ここにありますよ。『今夜。時と所はおなじ。二つたたけ。事はきわめて重大。君の安危にかかわる――ピエロ』というのです

 *本文にはFleet Streetとは出てこないのですが、広告を出したDaily TelegraphはFleet Streetにあったようです。こちらのページで、1882年当時のDaily Telegraphの建物のイラストを見ることができます。今ではゴールドマンサックスが入っているようですので、近く写真を撮ってきたいと思います。

Fleet Streetの様子です。

2.High Holborn, WC1

ホルボーン駅を出たところにある比較的大きな通りになっています。

「ウイステリア荘」

FSLの記載: It was a cold evening when Holmes, Watson, and Inspector Baynes, set off for Wisteria Lodge. The Place was empty, but there was a great deal of clothing, with the stamp of Marx and Co., High Holborn.

延原訳登場シーン: いろんな寝室や居間があったが、これといって捜査の対象となるものはなかった。借り手はあまり自分たちのものを持ちこむことなく、すべての大きい家具はむろんのこと、小さい家具類も家つきのもので間にあわせていたらしい。ロンドンのハイ・ホルボーンのマルクス商会製のマークのついた衣類がたくさん残っていた。

*写真は後日掲載予定です。→1月5日追加。

3.Montague Street

大英博物館の東側を北に向かう通りです。Tottenham Court Roadでも書きましたが、私の下宿はこの通りのもう一本東でここにホームズが部屋を借りていろいろ勉強していたというのは、感慨深いものがあります。もし通りの東側の下宿だったら同じブロックということになり、私の部屋の窓から見える建物のどれかに住んでいたことになります。

ちなみに、モンタギュー街は、現在はほとんどの建物がホテル・B&Bとして使われています。

「マスグレーブ家の儀式」

FSLの記載: In The Musgrave Ritual, Holmes mentions that he had rooms in Montague Street when he first came to London. He spent his time in The British Museum Reading room, studying the sciences that would later make him so efficient.

延原訳登場シーン: 最初ロンドンへ出てきた時はモンタギュー街の、大英博物館の角を曲ったところに間借りして、おそろしく退屈な時間を、将来役にたちそうな学問をうんと手びろく勉強して潰していたもんだ。

北側からMontague Street。この右が大英博物館になります。

大英博物館の角。

「大英博物館を曲がったところ」(左が大英博物館の角です。)

4.Royal College of Surgeons, 35/43 Lincoln's Inn Field, WC2

Royal College of Surgeonsは、ホルボーン駅から見ると南東に当たるのですが、High Holborn通りからちょっと南に入ったあたりに位置しています。

「バスカヴィル家の犬」

FSLの記載: In The Hound of the Baskervilles, Dr. Mortimer spent the afternoon at the Museum of the College of Surgeons. He went without Ser Henyr.

延原訳登場シーン: 「きのうの午後だけはとくべつでした。私はロンドンへやってくるとかならず、一日だけは自分のたのしみに費やすことにしているので、きのうは半日外科大学の陳列所へいってきました」

こちらがRoyal College of Surgeonsです。(ホームページはこちら。)

モーティマー医師は、作品中でも触れられていますが、熱心な頭蓋骨の研究家ということのようで、ホームズの頭蓋骨を褒めたりしています。そんな彼が過ごした陳列所がどんなものだったのか、興味のあるところですが、こんな看板を建物の前で発見しました。

まだRoyal College of Surgeonsには博物館があったのです。せっかくなので、のぞいてみることにしたところ、なるほど、モーティマー博士が好きそうなところで、人間から動物まであらゆるものの解剖標本が陳列されていて、モーティマー博士の好きな頭蓋骨もたっぷりありました。

写真撮影禁止だったため、中の様子は撮影できませんでしたが、できたとしてもちょっと撮影がためらわれる陳列物ばかりでした。(興味のある方はこちらのホームページで様子が分かります。)

ところで、モーティマー博士は、自ら「いえ、博士じゃありません。ただの王立外科医学協会の準会員にすぎないのですから……」と言ってるのですが、その後もモーティマー博士とかモーティマー医師といった表現が出てきます。このRoyal College of Surgeonsでは、Surgeonになるための試験を行っていたと博物館で見たのですが、当時の医師と外科医の区別というのはどうだったんでしょうね。ここら辺も調べてみると面白そうです。

(以下07年2月12日追記)

FSLには出てきませんが、「緋色の研究」にもホルボーンが登場します。

延原訳登場シーン:ふりかえってみると、聖バーソロミュー病院時代私の下で助手をつとめていたスタンフォード青年である。
だだっ広い大ロンドンのまっただ中で、親しみのある顔にひょっくり出会うなんて、孤独なものにとってはじつに愉快なことである。スタンフォードとはそのころ、なにも特別に親しくしていたというわけでもないのだが、私は狂喜した。むこうも私に会ったのを喜んでいるらしい。私はうれしさのあまり、ホウボーン料理店で昼食をおごるからというわけで、辻馬車に乗って出かけた。


現地探訪はこちらの本を基に行っています。(本文ではFSLと略しています。)

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延原謙氏の訳はこちらからの引用です。

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