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「ホームズゆかりの地」案内:Mansion House [ ┣「ゆかりの地」案内]

FSL: Mansion House Underground Station(P29)

Mansion House駅周辺は2箇所ですが、どちらも「唇の捩れた男」関連です。アヘン窟があったくらいなので、当時はあまり柄の良くないエリアだったようですが、今は普通の界隈です。住宅はあまりなさそうですが。

1.Paul's walk (Paul's Wharf), EC4

「唇の捩れた男」

FSLの記載:In The Man with the Twisted Lip, Holmes said he had locaed an pium den in Upper Swandam Lane, near Paul's Wharf.

延原訳登場シーン:何しろ以前あそこを勝手に利用したことがあるんで、ごろつきのインド人水夫がひどく怒って、復讐してやるといってるからね。あの家には裏手の、ポール荷揚場寄りに落し戸が一つあるが、月のない夜々そこをどんなものが通ったことか、落し戸に口がきけたら、さぞかしおもしろいだろうよ。

写真はPaul's walk (Paul's Wharf)を西から撮ったものです。ポール荷揚場よりということは、この道のいちばん突き当たりの辺のビルということでしょうか。この左手の方に、Upper Thames街が平行に走っています。

(3月31日追記)

Paul's walkの西側の様子を再度撮影してきました。

Vineyの「Sherlock Holmes in London」を見てみると、Paul's Wharfというのが実際あったことが分かりました。同書巻末の地図を見ると、今のPaul's walkのこのあたりにあったようです。今はありませんが、地図で見ると河につきだした埠頭のようなものがあったように見えます。(写真は二つ上の写真にある橋の上から撮りました。)

2.Upper Thames Street (Upper Swandam Lane), EC4

「唇の捩れた男」

FSLの記載:This is the infamous Lane mentioned in The Man with the Twisted Lip. Holmes said, "There is a trap-door at the back of the building...which could tell some strange tales."

延原訳登場シーン:その場所というのは上スワンダム小路の「金の棒」という家で、そこへ行けば必ず良人がいることはわかっているのだけれど、内気な若い女の身そらで、そうした恐ろしげな場所へ独りで乗りこんで、群がる荒くれ男たちのなかから良人をつれだしてくることなぞ、どうしてできよう!(中略)上スワンダム小路というのは、ロンドン橋の下手の北岸にならぶたかい荷揚場の裏にあるきたならしい町で、既製服屋と居酒屋のあいだの急な段々を、洞穴の入口みたいな暗いところへ降りてゆくと、そこに目的のアヘン窟があった。(中略)ロンドンの案内に明るい者なら知っているはずだが、その汽船会社なら今晩僕の行ってた上スワンダム小路から分かれているフレスノ街にあるのだ。セントクレア夫人は昼食をすませてロンドンへ出かけ、二、三の買物をしてから汽船会社へ行って小包を受けとり、スワンダム小路を駅をめざして歩いていったのが、ちょうど四時三十五分だった。

通りの東側の様子です。この写真を撮った右後ろ方面に上のPaul's walkに抜ける道があります。

通りの西半分はごらんのようにトンネルになっています。この上はビルになっています。

正典では、フレスノ街という通りがこの近くにあることになっていますが、こういう名前の通りは地図で探しても見つかりませんでした。昔の地図をあたってみてもどうも見あたらないようです。

ちなみに当時の地図はこちらを購入して参照にしています。

Bacon's Up to Date Map of London 1902

Bacon's Up to Date Map of London 1902

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: Old House Books
  • 発売日: 2006/12/15
  • メディア: 地図

こちらも鉄道地図同様、ロンドンを一枚に収めているため、細かい通り名が書いてないか、書いてあっても非常に時が小さくて読みにくくなっています。もっと縮尺の大きな地図があればよいのですが。それともホームズっぽく虫眼鏡でも購入しましょうか。
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降龍十八章

子供の時読んだ挿絵からのイメージではこんな大きな川だとは思いませんでした。
さて、日本ではイギリス人の22歳美人が殺されてしまいました。そちらでもニュースになっているようですね。容疑者は英語の個人レッスンの相手の28歳男性です。(なんと警察をふりきり現在逃走中です)
by 降龍十八章 (2007-03-28 09:08) 

写六

アヘン窟のあるようないかがわしい(いかがわしかった?)場所は、なかなか本にも載っていないので、Tomo さんみずからの探訪でないと、こんなに近くでじかにみることはできませんね。ぞくぞくするような感じで拝見しました。 Paul's Walk を西から撮った写真は感じが出ていますね。当時の様子を彷彿とさせます。Upper Thames St. の東側の様子もよく撮れていますね。これを左へ曲がっていくとSt.Paul 寺院ですか?

ところで、トレイシーの「ホームズ事典」によればフレスノ街は架空のい地名に整理してあります。

「人生の達人」への道を究められんことを祈ります。. 
by 写六 (2007-03-28 15:31) 

Tomo

降龍さん、コメントありがとうございます。日本の事件はなんだか変な事件ですね。ベランダに浴槽でしたっけ。BBCでは見かけませんでしたが、あんまりテレビみてないので見落としていると思います。先週はホリエモンのニュースがいろんな新聞にでてました。

写六さま、フレスノ街の情報ありがとうございます。やはり架空なのですね。この辺は散歩するにもよいところなので、今度天気の良いときにまたいてみたいと思います。この日は、この後バーツにもいきたかったので、あまりうろうろできませんでした。St Paulはこの写真を撮っている北に少し行ったあたりでしょうか。
by Tomo (2007-03-29 01:59) 

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