赤い指 [読書(楽しみ)]
東野圭吾さんの本です。
最初から犯人が分かっている、というか犯人側の家族の視点からの物語がすすみます。これに捜査する警察側からの物語が重なって、最後に犯人家族と警察が対峙して・・・というのがおおまかなストーリーです。
警察側の登場人物が魅力的というのはあるのですが(最後のエピソードでこちら側のストーリーも完結して気持ちよいです)、犯人家族側、特に中心となる父親の心理描写が秀逸で、犯罪を犯すとこんな気持ちになるんだろうなと思わされます。
ということで、ミステリーなのであまり詳しいことは書きませんが、最後の最後まで結構ストレートなストーリーだと思ってちょっと物足りないかななどと思っていたら、実は大きなどんでん返しがあって、ちょっと意表をつかれました。
ここのところ伊坂幸太郎さんの本を読むようになってから、きれいにだまされる快感というか、やられたーっ、という感触がないとちょっと物足りない気持ちになっているようです。そんなにきれいにやられる作品って実際はそんなにないのですが。そういう意味では、この「赤い指」は途中まで物足りなさも感じてしまったのですが、最後には気持ちよくどんでん返ししてくれて楽しめました。それもただ奇抜なだけではなく、家族の愛情という深みもあったのでより印象に残りました。
東野さんの本も、今後少しずつ読んでいきたいと思いました。次は、出張に持って行くには厚すぎた「白夜行」かな。
2010-01-26 23:42
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こんにちは☆
どんでん返しで味をしめたら、「ジェフリー・ディーヴァーの世界」へおいでませ!
東野さんの小説って安心して読めるのですよね。
リアルすぎて辛い場合もありますが・・・
親しみやすい文章で読みやすい、「赤い指」はサラリと読む感じではなさそうですが心に残りそうな作品ですね。
by Betty (2010-01-27 14:14)
>Bettyさん、こんばんは。
ストーリーは淡々と進むのですが、家族の描写とかリアルでさらりといかないところはありますが、最後はじんときました。
ジェフリー・ディーヴァーの世界もチェックしてみます。
by Tomo (2010-01-27 23:34)