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マニラ極楽暮らし 年金女性のフィリピン生活 [旅行]

40年近く小学校の教員をされた小松崎さんが、57歳でフィリピン移住を決意し、実際に生活する様子を描いた本です。

最近でこそ、定年後の海外生活の選択肢も広がり、アジアに隠居する方々も増えているようですが、著者の小松崎さんはその先駆けとも言える存在で、移住当初はテレビや雑誌などでも取り上げられて話題となったそうです。

マニラ極楽暮らし―年金女性のフィリピン生活

マニラ極楽暮らし―年金女性のフィリピン生活

  • 作者: 小松崎 憲子
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 1999/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

以前読んだ「ハワイプチ富豪」の本は、ビジネスで成功してそのお金を基に海外生活をしている話でしたが、本書は定年退職して年金を使って海外生活をしているという違いもあり、参考になる方も多いのではないかと思います。

小松崎さん曰く、メイド二人と運転手一人をやとって、月10万円くらいで過ごせるとのことで、これであれば十分年金でも過ごせそうです。(といっても、私が年金もらう頃にはこんなにもらえない確立が高いのですが。)

フィリピンというと、若王子さん誘拐事件とか、保険金目当ての殺人、テロによる爆破事件、そして一般犯罪も多いという印象ですが、小松崎さんはほとんど被害にあったことがなく、すむところと行動さえ気をつければ問題ないという見解です。私も、ちょうどこの本がでた99年くらいにマニラに住んでいたことがありますが、確かに気をつけてさえいれば、問題なく過ごせると思いました。

フィリピンのいいところは、物価(特に食費、人件費)が安い、英語が通じる、日本に近いというところだそうですが、これは全面的に賛成です。高い日本食を外食でたべなければ、十分10万円で暮らせると思います。(ゴルフをしたり、夜歓楽街に行くともっとかかるとは思います。)安い日本食もたくさんありますし。

英語について言えば、私もタクシーに乗ったときに英語で話したら、運転手に「おまえは日本人なのに英語ができて偉い」と言われたことからも、国民のうち英語をしゃべれる人の割合が多いことが伺われます。(そして英語しゃべれない日本人がたくさんフィリピンにいくことも。)

フィリピン料理自体はそれほどおいしいものはないのですが、安く各国料理が食べられること、食材が安いので自炊すれば満足できることから、それほど制約にはならないと思います。特に、マンゴーやパパイヤは数十円ですので、毎日食べられます。

著者の小松崎さんが住んでいるのは、日本人退職者用に開発された地域のようで、日本人の管理人の方がいて、他にも日本人が多い環境のようです。家の購入費も1000万以上したようですが、これは感覚的には少し高いのではないかと思いました。もう少し郊外にいくと数百万で買えると聞きましたので、環境がかなり良いところなのでしょう。ただし、間取りを見ると、日本で買うよりは遙かに安いことは確かです。

小松崎さんのことを雑誌で読んで、手紙を出す人も多いそうです。実際にもら多メールの内容も紹介されて今いますが、海外暮らしを視野に入れている人が結構多いと言うことにおどろきました。小松崎さんの生活を見ると、そうした日本人を世話してホームステイさせてあげたりすることも多いようです。それに英語やダンスを習って、2ヶ月に一度はスキューバをしにリゾートに行ったりと、確かにうらやましい生活のように思えます。日本と違って、かゆいところに手が届く便利さはまったく期待できないところですが、それでも物価の安さと比較的発展した首都のおかげで、ある程度のお金さえあれば、快適な生活がおくれることは間違いありません。

アーリーリタイアメントを目指す私としては、日本ではなく海外暮らしを念頭にしていますので、そういう意味では参考になる本だったと思います。本命はイタリアの田舎で、セリエAかBのチームのある街で暮らすことですが、アジアも有力な選択肢で、どこが良いのかいろいろと話を聞いたりしています。フィリピンは少し長くすんだこともあるので、勝手が分かっていて住みやすいと思っていますが、バンコクやマレーシア(物価少し高そうですが)も良さそうですし、先日行ったハノイもなかなか良さそうな雰囲気でした。迷いますね。

小松崎さんは1926年生まれで、この本が書かれたのが99年くらいで、もう7年も前の話です。その後いかがされているのか気になって、本書でも紹介されているホームページに行ってみたら、まだ更新されているので、お元気に暮らしているように思い安心しました。やっぱり、南国は暖かいので血管が詰まりにくく脳溢血などになりにくいことや糖尿病に効くバナバ茶があるので、元気で長生きできるのかもしれません。


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ちくりん

米軍基地のあったスービックベイ周辺がリタイア世代向けの生活環境が整っていると聞いたことがあります。あとアジアだと、マレーシアのペナンやタイのチェンマイあたりが定番ですよね。
このように海外でリタイア生活をされる方は、永住、つまり一生をそこで終えるという考えが基本なのでしょうか?個人的には、何十年海外に住んでもいいけど、死ぬ時は日本で…というやや古い考えがあったりするので。
by ちくりん (2005-12-06 00:25) 

うめの

フィリピンは、一度ダイビングに行ってみたいのですが、「誘拐」が怖くて、今一歩、踏み出せずにいます(マレーシアも同様の理由で躊躇)。リゾート地は、比較的安全だとは思いますが、やっぱり不安です。

で、話は変わりますが、サイドバーの「ただいま読みかけの本」、当ブログでも同じようなコーナーを作成したいのですが、マネさせていただいてよろしいでしょうか?特許使用料は支払えませんが・・・
by うめの (2005-12-07 21:04) 

Tomo

ちくりんさん、コメントありがとうございます。スービックの近くは日系企業も進出していたり、基地内に免税店があったり、いいところのようでした。日本人退職者用の場所も開発されそうだと聞いたことがあります。今テレビでちょうど団塊の世代のことをやっていて、フィリピンに移住したいという夫婦の話をやっています。
私は、もともと定住指向がないので、最期をどこで迎えてもよいと思っている節があります。ただ、同じところにじっとしているのは少しつらいかもしれません。理想は永遠の旅人で3~4ヶ月ごとに、3~4ヶ国で暮らすのが理想です。
by Tomo (2005-12-07 23:02) 

Tomo

うめのさん、コメントありがとうございます。フィリピンの近くのマレーシアのリゾートで誘拐事件がありましたし、フィリピンのリゾートでも誘拐があったのを覚えています。マニラでも犯罪は多いし、安全とはいえませんが、この著者も言っているように、住む場所と活動するエリア、時間さえきちんと守れば、ある程度のリスクコントロールは可能だと思います。現地に信頼できる知り合いがいれば、さらに安心といえると思います。
by Tomo (2005-12-07 23:08) 

Tomo

うめのさん、サイドバーですが、特許はありませんので、是非うめのさんのところでもやってみてください。実は、本を同時並行で読む癖があるので、4冊くらい載せようと思ったのですが、字数制限であきらめた経緯があります。
by Tomo (2005-12-07 23:12) 

ちくりん

>私は、もともと定住指向がないので、最期をどこで迎えてもよいと思っている節があります。
>理想は永遠の旅人で3~4ヶ月ごとに、3~4ヶ国で暮らすのが理想です。

Tomoさん、あなたは本当の旅人ですね!
by ちくりん (2005-12-08 01:35) 

Tomo

ちくりんさん、そんな気持ちと裏腹に最近まったく旅をしていないような気がします・・・。今週末からまたベトナムですが、旅ではなく仕事です。悲しい。
by Tomo (2005-12-08 23:37) 

降龍十八章

海外経験のない理論派の降龍です。
いろいろ海外いかれているんですか?うらやましいです。
フィリピンの女の子は気立てがいいですね。昔の大和撫子のようで男をたててくれるのがいいですね。
by 降龍十八章 (2006-04-02 20:22) 

Tomo

降龍さん、こんばんは。フィリピンはマチズモといってマッチョイズムがまだ残っているようで、男性を立てるような文化があるのかもしれませんね。でも、大統領が女性であることからも分かるとおり、結構男勝りの女性が活躍している国でもあるようです。ラテン系なところは他のアジアと少し違うところで、情熱的なところは中南米に近いのかもしれません。歌とか踊りもうまいですし。
by Tomo (2006-04-03 00:04) 

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