坂の上の雲7 [読書(楽しみ)]
司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」もこの巻まで読み終わり、残り一冊となってしまいました。
ついに、満州奉天の会戦に突入し、戦力に劣る日本陸軍が包囲戦を行うという乾坤一擲の勝負にでたのがこの巻でした。
秋山好古率いる騎馬隊も西部戦線で活躍しますし、旅順では散々だった乃木軍も奉天ではまっさきに奉天にせまるなど見せ場をつくることができたようです。
奉天では、ロシア軍の不可解な撤退により、陣地の面では日本側が勝利しましたが、戦力的にはロシアもまだ余力をもっていたそうです。総合的には勝ち負けはついていないようですが、世界世論の中では日本が勝ったことになったようです。本来であれば、この勝利を講和に持ち込まなければならないのに、あてにしていた米国ルーズベルト大統領にある外交官が誤った情報(日本はバルチック海軍との戦いの前に講和に持ち込みたい)を入れてしまったがため、講和の時期を逃し、バルチック艦隊との戦いの後まで日露戦争の勝ち負けがもちこされてしまうことになりました。
情勢認識が外交官に至るまで徹底していなかったところがやはり日本の国力の限界だったのかもしれませんが、せっかくの陸軍の奮戦が報われなかったのは残念なことだったと思います。
いよいよ残るは一冊、バルチック艦隊と東郷平八郎と参謀秋山真之が率いる日本海軍が日露戦争の勝敗をかけて戦います。 楽しみに、じっくり読みたいと思っています。
2008-11-13 00:19
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