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アヒルと鴨のコインロッカー [読書(楽しみ)]

先日のラッシュライフに続いて、伊坂幸太郎さんの本を読みました。

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2006/12/21
  • メディア: 文庫

「ラッシュライフ」は進行形の複数の物語が一つになっていく手法でしたが、こちらは過去と現在の二つの物語が最後で見事に交わります。

現在のパートは、隣人に頼まれて本屋から広辞苑を強奪する手伝いをさせられる大学生、二年前のパートは連続ペット殺しの犯人と偶然会ってしまったペットショップ店員の話。この二つの物語がそれぞれの一人称で交互に語られていきます。

両方の話に登場する人物達の行動や態度が微妙に違ったりするところに二つの物語をつなぐちょっとしたヒントがあったりします。途中であっと驚く仕掛けがあったり、結末も意外な終わり方だったりするところが、ラッシュライフよりさらに進化した感じ。

ブータンからの留学生が重要な人物として登場しますが、彼の語るブータンの死生観などブータンが好きな私にはなかなか興味深いところです。伊坂さんもブータンには一度訪問したことがあるとか。きっとその訪問が印象的で、作品にも使いたいとおもったのだと想像しました。

ネタバレしてしまうと台無しなので、この辺で。伊坂さんの作品は、モーニングで連載していた「モダンタイムス」を読んだのが初めてですが、伏線を張りつつ、物語に引き込み、あっと驚く展開を見せてくれるのはこれまで読んだどの作品でも感じるところです。まだ、読んでいない彼の作品も多いので、今後も楽しみにしたいと思います。

 

 


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コメント 6

Pace

読みたいと思いつつ、未読の作品ですが、
記事拝見してますます手に取りたいと思いました!
伊坂さんのは「重力ピエロ」も読みました。
これは家族の物語でちょっと違う雰囲気ですが
とっても良かったです。
by Pace (2009-03-03 00:37) 

Yuki

色んな本を読まれるんですね!
本が好きなので、参考になります。(*^^*)
by Yuki (2009-03-03 02:06) 

お茶屋

これまたとっても貴重な情報を☆
ありがとうございます!
by お茶屋 (2009-03-03 11:38) 

Tomo

>Paceさん、こんばんは。

ちょっと重めな雰囲気もありますが、最後はちょっと爽やかなところもあり良かったです。次は「重力ピエロ」読んでみます。
by Tomo (2009-03-05 21:36) 

Tomo

>Yukiさん、こんばんは。

いろいろといっても軽いものが多いような気がします。古典も読んでいきたいのですが。
by Tomo (2009-03-05 21:37) 

Tomo

>お茶屋さん、こんばんは。

貴重な情報、、、になれば良いのですが。
by Tomo (2009-03-05 21:38) 

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