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沈まぬ太陽(三)御巣鷹山編 [読書(楽しみ)]

沈まぬ太陽も三冊目を読み終えました。

沈まぬ太陽〈3〉御巣鷹山篇 (新潮文庫)

沈まぬ太陽〈3〉御巣鷹山篇 (新潮文庫)

  • 作者: 山崎 豊子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/12
  • メディア: 文庫

アフリカ編の恩地も悲惨だと思いましたが、この巻では史上最悪の飛行機事故が発生し500人以上の命が奪われます。事故現場の描写も生々しいのですが、それ以上に、残された遺族がどんなにむごたらしい姿になってしまおうが家に遺体を連れて帰ろうとする様子には圧倒されました。また、残された家族の喪失感も、多数の家族の様子を淡々と描くことでリアルに迫ってきました。

恩地も遺族係として登場しますが、この巻はほとんどが墜落事故のさまざまな局面を描くことに費やされます。まるで御巣鷹山事故のルポルタージュのよう。

仕事柄、飛行機に乗ることは非常に多いのですが、この巻を読むと、今後乗るときにちょっと恐怖を持ちそうです。もちろん、こんな事故が起きるのはほとんどなく、飛行機は非常に安全な乗り物だとは分かっているのですが。

遺族会が形成されて、恩地の勤める国民航空と対決していく展開となります。最後は、家族を亡くした男性がお遍路さんに旅立つところを恩地が見送るシーンで終わります。なんともやるせないシーンでした。

あと二巻、どんな展開になるのか楽しみです。

 


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コメント 6

Pace

歯医者の待ち時間に読んだ雑誌でも
山崎豊子さんの特集が載っていて
ますます読みたくなってきています(’’)
飛行機に乗るのが怖くなるほどの
生々しい描写なのですね…。
それだけ文章力が凄いということでしょうか。
by Pace (2010-03-14 00:53) 

as

この三巻目で話が大きく進展し、クライマックスに入っていくそうですね。映画は今年の日本アカデミー賞を見事に受賞しましたし、本を読み終わった後に映画を観ると良いかもしれませんね。


by as (2010-03-14 10:55) 

シゲル

私は山崎豊子はこの本から入りましたね。
読みあさっています。
最近の運命の人は時間がなくて読めていませんが・・・。
by シゲル (2010-03-15 02:24) 

Tomo

>Paceさん、こんばんは。

この巻はほとんどが、墜落事故の模様を、あらゆる視点から描いたという感じで、小説というよりはルポっぽい仕上がりです。本当の遺族の方のエピソードも入っているようです。読み進めるのに気力がいりました。
by Tomo (2010-03-15 19:57) 

Tomo

>asさん、こんばんは。

5巻読み終わったら、DVD見てみようと思います。渡辺謙さんの熱演を見てみたいですね。本の方の続く会長編が楽しみです。
by Tomo (2010-03-15 19:59) 

Tomo

>シゲルさん、こんばんは。

私もこの本が最初の山崎さんの本です。読み終わったら次に行ってみたいと思いました。
by Tomo (2010-03-15 20:00) 

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