「ホームズゆかりの地」案内：Regent's Park：Master of Life Blog：So-netブログ

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FSL:Regent's Park (P36)

本書ではRegent's Park駅となっているのですが、前回紹介したCavendish Squareに入っていく道の一つがHarley Streetですので、Cavendishを見てから行くのが道順としてはよいようです。

Cavendish Squareではあまり見られなかった医療関係の施設でしたが、Harley Streetでは多く見られ、医療関係者が多いというのは、当時から今まで続いているようです。

1. Harley Street, W1

「悪魔の足」
FSLの記載: Harley Street is the location for well-placed West End physicians. Doctor Moore, Agar, of #6 Harley Street, advised Holmes to take a country rest or suffer a complete breakdown. Holmes and Watson went to Cornwall, and found The Devil's Foot.

延原訳登場シーン: さて、ホームズの鉄のような健康体が、たえず過労を強要されるところへ、ときに自らおかす不摂生も加わって、衰弱の徴候を示しはじめたのは、一八九七年の春のことだった。
ハーリー街の名医ムーア・エーガー博士――この人をホームズが知るようになった劇的事情のことは他日にゆずるけれど――から、有名な私立探偵として引きうけているすべての事件から手をひき、完全に休養をとらないかぎり、とり返しのつかないことになると、積極的な宣告をうけたのが三月のことである。

FSLでは、＃６をムーア・エーガー博士の住まいとしていますが、原典に当たってもそれらしい記述はありません。実在の人物なのかなとも思いましたが、確認できていません。＃６の根拠については、継続調査が必要なようです。

ちなみに現在の＃６にも数人のドクターが入っているようです。（エーガーという名前ではありませんが。）またMedical Groupという団体も入っているようでした。

「青いガーネット」
FSLの記載: In The Blue Carvuncle, Holmes and Watson walked past Harley Street on their way from Baker Street to the Alpha Inn (Musium Tavern?).

延原訳登場シーン: 寒い晩だったから襟まきをしっかりまきつけ、長外套を着こんで出かけた。そとは一片の雲もない空に星が冷たくこおりつき、道行く人のはく息は白い煙となって、あっちでもこっちでもピストルを発射しているように見えた。こおりついた街路に靴音たかく、私たちはウィンポール街、ハーリー街の医者町をぬけ、ウィグモア街からオックスフォード街の大通りへと出た。

「入院患者」
In The Resident Patient, Holmes and Watson walked back home from Percy Trevelyan office on Brook Street. They "had crossed Oxford Street and were halfway donw Harley Street" before Watson could get a word out of Holmes.

延原訳登場シーン: 「相談に乗ってはくださらないのですか？」ブレッシントンがうろたえて叫んだ。
「ほんとうのことをおっしゃらないのじゃねえ」
　一分後には、私たちは表へ出て家のほうへ歩いていた。オックスフォード街を横ぎり、ハーリイ街を半分くらいきたころ、ホームズははじめて口をきいた。

さらにFSLでは書かれていませんが「ショスコム荘」でもHarley街が言及されているシーンがあります。

延原訳登場シーン: 「何より先に申しあげますが、私の主人サー・ロバートはどうやら発狂したらしいです」ホームズは眉をあげて、「ここはべーカー街です。ハーリー街じゃありません。ですがなぜそう思われるのですか？」

ちなみにですが、延原謙さんは、Harley Streetをハーリー街とハーリイ街と二通りに訳していますがどちらも同様の通りです。