ST 警視庁科学特捜班 [読書(楽しみ)]
今野敏さんの作品はこれまで「隠蔽捜査」と「ビート」の2冊を読んでいます。
どちらもシリーズ化されているようです。これまで読んだ2冊は、いずれもリアルな警察世界を描きつつ、その中で悩んだり苦しんだりする警察官に焦点が当てられていました。事件やその解決へいたる過程よりも、これら人物の方に魅力を感じていました。
今回読んでみたのはこちら。
科学捜査研究所のはみ出しもの達が科学捜査班として捜査に参加するという設定です。5人の班員はいずれも異能の才を持つが故にはみ出してしまっている設定で、聴力や嗅覚が異常に発達していたり、プロファイリングや武道の達人だったりします。
そんな彼らをまとめるキャップの百合根警部はキャリアではあるものの普通の人であり、才能はあるが組織にはなじめない捜査班員を四苦八苦しながらまとめようとしていて、実質的には読者は彼の目を通じてこのストーリーに入っていくという役どころかと思います。
読んだ最初の印象としては、これはシリーズ化を前提に書かれているなということ。科学捜査班の5人はそれぞれに個性的な設定はあるのですが、この一冊ではそれぞれの人物描写があまり深くまでつっこまれていません。登場シーンからして映画やドラマのようで、特徴や性格がばばっと紹介されていく感じ。
事件を起こす側も、イタリア系アメリカ人の黒幕が描かれますが、本作では捜査の手が及ぶこともなく退場していますので、これはいずれまた登場するだろうなと予感させます。
全体的には、リアルな警察を描いた既読の2冊とは趣が違って、少しファンタジー的な警察小説となっているような印象です。登場人物はそれぞれに魅力的なので、続きを読みたいと思わせる点では成功していると思いますが、この一冊だけでは若干物足りなさが残ってしまいました。
こんばんわ!
科学特捜班のお話、すごく面白そうですね。^^
by Yuki (2009-03-26 22:27)
はじめまして。
「シャーロック・ホームズの帰還」のデジタル・リマスターDVD-BOXが発売されるようです。
先日の「シャーロック・ホームズの冒険」の「~帰還」版ですね。
ドラマのシャーロック・ホームズの帰還シリーズが収録されているようですが、「四人の署名」と「バスカビル家の犬」の2つの長編は収録されていません。
やっぱり、ディスク一枚に二話くらいは入れてほしいところですね。
それで、一ケースに二枚くらい入ったデジタル・リマスターBOXを発売してほしいです。
by 会長 (2009-03-27 21:13)
>Yukiさん、こんばんは。
なかなか軽快に読めました。シリーズなので次もまた読んでみます。
by Tomo (2009-03-28 22:22)
>会長さま、こんばんは。はじめまして。
帰還版、ヤフオクに出てたので見つけました。安いので買ってしまうと思いますが、この調子でいくとけっこうかさばりそうですね。英国版はもっと小さなパッケージでコンパクトに全編収録されているのと比べると若干大きすぎる嫌いがあります。
by Tomo (2009-03-28 22:25)
超人的な能力を持つ人々の話って面白そうですね!
あ、テンペストは池上永一さんのほうです。
すごく面白くて、眼球痛くなるほど夢中で読みましたが
あと少しのところでだれてしまい、まだ読了していません(^^;
by Pace (2009-03-29 23:44)
>Paceさん、こんばんは。
このシリーズ、今後に期待して読んでいきます。
テンペスト、面白いんですね。今度読んでみようかな。
by Tomo (2009-03-30 04:49)