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料理研究家のつくりかた [料理・ワイン・料理本]

平野由希子さんという料理研究家の方の本です。

料理研究家のつくりかた

料理研究家のつくりかた

  • 作者: 平野 由希子
  • 出版社/メーカー: 白夜書房
  • 発売日: 2007/06/11
  • メディア: 単行本

平野さんの料理の本は読んだことがなかったのですが、タイトルにひかれて読んでみることに。

内容は、平野さんの日常の料理との関わりや年に数回行ってるというパリでの生活など。(以前パリに滞在して料理の勉強をされていたそうです。)

もちろん料理研究家としてのお仕事のことなどもあって興味深いです。キッチンスタジオでの撮影の様子だとか、レシピをどう作るかとか。

タイトルにひかれて、ってことは、潜在意識の中で料理研究家になりたいのかも、なんて思ったりして。ところで、料理研究家ってなんだろうと思っていたら、本書の中でも触れられていました。

でも、私がしている仕事、雑誌、書籍、テレビなどで料理の仕事をする者にとっての、一般的な通称というのは「料理研究家」ということらしい。(中略)そんなある日、辻静雄先生のエッセイを読み返していたら、「料理研究家」という肩書きについての記述があり、ドリキとした。そこには、「研究家」には、もっか研究を続けている立場の者をさす場合(つまり、現在のままの状態ではあまりたいしたことは知らないということ)と、これまでに続けてきた研究の成果を背負う立場の者をさす場合とがある、という内容。(P66〜68)

研究家という仕事、とても興味深い仕事のようですが、この本を読むと「料理研究家」がどんなことを考えて、どんな暮らしをしていて、とか、料理や素材に対する考え方とかが分かって面白かったです。これからなるのは難しいかもしれませんが、仕事を選ぶときに知っていたら結構迷ったかも、なんて思ってしまいました。

印象に残ったところなど。

どこに暮らしていたって、その過ごし方次第で料理は学べる。旅に行けば、そこは違う文化の中。アンテナは敏感になり、ちょっとしたあさごはん、カフェでの食事でさえ新鮮で「ふーん、そうなんだ、こんな風に盛りつけするんだ」とか、「やっぱりパンがおいしい」とか、サラダの中のひとつひとつの野菜を眺めたり、噛みしめたりもする。だから、発見がある。そう、何か新しいことを見つけようとする目と心になっているから。どこにいても、旅をしているように目も心も開いていたい。(P160)

塩味。料理で一番難しいのはこれ。料理がおいしいか、おいしくないかを左右するもの。仕上げの塩のひとふりで、料理は極上のものにも、最低のものにも変貌してしまうから怖い。(中略)フレンチをつくっている時には、少し迷うぐらいなら、仕上げに少しの塩を加えた方が味が決まる、ということはその中の小さなコツの一つ。そして、とっておきのコツは「塩の三回使い」。(P182)

道具を使い続けることで、料理の腕はあがる。使い込んだ道具で料理を作ると、なぜだかおいしくできるのだけど、道具が料理に力を貸してくれるような気がしている。(P170)

 

これまでは結構雑に料理していたような気がするので、せっかくだから料理するときはもう少し意識して手抜きしないでやってこうと思いました。

 


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コメント 10

Yuki

お料理じゃなく、料理研究家の作り方っていうのが
珍しくて気になりますね。^^
by Yuki (2009-06-29 23:45) 

お茶屋

この本、本当におもしろそう・・・ですね☆
by お茶屋 (2009-06-30 10:59) 

Tomo

>Yukiさん、こんばんは。

料理研究家になれたらおもしろそうだなと思ってしまいますよね。料理はだれでも作れますが、それを職業にできるというのがうらやましいです。
by Tomo (2009-07-01 00:24) 

Tomo

>お茶屋さん、こんばんは。

面白いと思いますが、買うほどではないと思う気持ちもちょっとあるかも。料理好きであれば、買いだと思います。
by Tomo (2009-07-01 00:25) 

ちか

いつの間にか広がった「料理研究家」という肩書き。
私とは違うジャンルの方の心を、
じっくり読んでみたいと思いました。(^^)
by ちか (2009-07-01 08:20) 

Tomo

>ちかさん、こんばんは。

違うジャンルの方の考えることって新鮮で刺激になりますよね。お花のことなど新鮮に読ませていただいてます。
by Tomo (2009-07-02 00:24) 

Madeleine

こんばんは。

平野さんの料理の本は好きで何冊か持っているのですが、この本は知りませんでした。Tomoさんのblogを読んでいたら面白そうなので、早速探して読みたいと思います。
by Madeleine (2009-07-05 23:24) 

Tomo

> Madeleineさん、おはようございます。

パリでの生活なども書かれているので、きっと面白いと思いますよ。平野さんの本、他にも読んでみようと思いました。
by Tomo (2009-07-08 06:17) 

piattopiatto

料理研究家とは、大変あいまいな表現です~^^
経済評論家・・みたいに
ようわからん仕事?・・みたいですね^^
料理家のほうが、わかりやすいんです^^
私もそうの一人ではありますが、
特に料理の書物で研究しているわけでもなく・・・です☆

by piattopiatto (2009-07-09 23:30) 

Tomo

>piattopiattoさま、こんばんは。

料理家だと分かりやすいですね。
著者の方も研究というところに多少の引っかかりがあるようではありますし。でも、美味しいレシピが書けるのはやはり素人とは一線を画しているところですね。
by Tomo (2009-07-11 23:44) 

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