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いっきに読める史記 [読書(自己啓発)]

西安で悠久の中国の歴史を感じてしまったためか、中国の古代史の本が無性に読みたくなってしまいました。

いっきに読める史記

いっきに読める史記

  • 作者: 島崎 晋
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2009/03/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

史記は漢の時代の司馬遷が書いた中国の歴史書。正史の三国志もそうですが、原点は人物ごとにまとめられた列伝となっていますが、そうなると全体的な流れがわからなくなるのが何点です。この本はそうした点に配慮して、通史的に時代をおって出来事を再配置してくれている点が読みやすくなっています。

殷周の時代、春秋戦国時代、秦の始皇帝、漢の時代とまさにいっきに読むことができました。

おそらく多くの人がそうであるように、私も中国の歴史に興味を持ったのは三国志によって。史記は前漢の時代に書かれたものですので、当然三国志の時代は登場しないのですが、三国志を読んでいるとそれ以前の歴史を知らないと分からないことも多く、三国志に夢中になっていたときはそうした関連の本も一生懸命読んでいたものです。劉備が称した漢中王は漢の高祖・劉邦にならったものだったり、孔明が自らをなぞらえていた管仲・楽毅、兵法書である孫子の著者である孫武・孫臏など三国志に登場する人たちのことが知りたくて史記や十八史略などを読みました。

久々に読んでみると、中国を舞台とした国や人の活躍が活き活きと描かれていて、これが2000年以上前のこととは思えないくらい。また身近に聞く故事成語がこの時代の故事にまつわることが多いことも改めて感じました。この本では、有名な故事成語についてそれぞれ由来となるエピソードの後で解説してくれているのでより分かりやすくなっていますし、史記Q&Aというコーナーがあって、さまざまな疑問に答えてくれています。

西安でも聞いたのですが、秦の始皇帝が残した兵馬俑については史記ではまったく触れられていないのはなぜかという謎についてもこのQ&Aで触れられていました。始皇帝陵について書かれているのと正反対ですし、作成するのにそれなりのスペースと人手がかかったはずなので、 記されていないのが不思議でなりません。やはり明確な答えはまだ見つかっていないようです。

一気読みできるのはよい反面、あまりにも様々な人物が入れ替わり立ち替わり登場してきますので、事前にある程度の知識がないとなかなか頭に入ってこないかもしれません。項羽と劉邦の時代なんかはもう少し詳しく読んでみたいと思いました。


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