SOSの猿 [読書(楽しみ)]
伊坂幸太郎さんの最新作(だと思います。多作な方なので・・・)
モダンタイムス やゴールデンスランバーは、軽妙な会話は楽しめるし、ストーリーも読めなくて楽しめるのですが、時間軸をずらして最後にどんでん返し、というそれ以前の作品にあった楽しみという点ではちょっとものたりなかったような気がしました。(でも、もちろん面白いのですが。)
その点で、このSOSの猿はそうした楽しみがあって、伊坂さんの作品を読んだ醍醐味が味わえると思います。
読んでいる途中では、ちょっとファンタジー的なところもあってとまどったりしましたが、それが最後の最後で効いてきました。
お話は、幼なじみの息子の悪魔払いをする二郎とまじめ一徹なプログラムのバグを調査する五十嵐真の二人の話が交互に語られて進みます。その二つの話が最後にうまくかみ合ってきて、面白さが倍増していきます。
物語の鍵となるのが、タイトルにもある「猿」と関連している、 孫悟空。西安で、三蔵法師が天竺から持ち帰ったお経を研究したお寺を見に行ったこともあって、時期的にも不思議な縁を感じました。
ということで、久々に伊坂さんの作品に期待していた楽しさが味わえた作品だと思います。漫画との連動企画らしく、2月に発売される漫画「SARU」という作品と関係しているそうです。こちらも読んでみようと思います。
2010-01-07 23:59
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これは私ももちろん、気になっていて、本屋さんで
何度も手にとっては買いそうになり、その度に
「文庫出るまで待とう」と我慢しています(^^;
もしくは、本の収納スペースを作るために整理を
早く行うべきか…。
でも、今記事拝見して明日にでも買いに行こうかと
いう気分になってしまいました~。
by Pace (2010-01-08 22:44)
>Paceさん、こんばんは。
そうなんですよね。意外と文庫になるのって早いから迷ってしまうのですが、読みたくて仕方なくなっちゃって購入してしまいました。うちも本が溢れているのでどうにかしなければいけないのですが・・・。
by Tomo (2010-01-09 22:15)