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The Sherlock Holmes Reference Library [ ┗研究書・パスティーシュ]

最近こちらには書いていませんが、ホームジアン(シャーロッキアンのことです)としての活動も細々と続けています。

ホームズの研究をするときに、基本となる書籍があります。正典と呼ばれるホームズ作品全60編は基本中の基本。というかこれがないと始まりません。日本語版だと訳者によっても何種類もありますが、延原謙さんの訳(現代語に改訂されたバージョン)が代表格でしょうか。

シャーロック・ホームズ学への招待」という本で知ったホームズ研究3種の神器は、ベアリング=グールドの「注釈付きホームズ全集」、ジャック・トレーシー著の「シャーロック・ホームズ事典」、 ド・ワール編の「シャーロック・ホームズ大書誌」だそうです。(この中ではまだ「シャーロック・ホームズ事典」を持っていません。)この他にざっとあげても、オックスフォード版の註釈付きホームズ全集や日本のシャーロッキアンの先駆けである長沼弘毅氏の著作9冊(後2冊が揃いません)、個人的には「名探偵読本シャーロック・ホームズ」も欠かせないところです。 そして、註釈版としては、Leslie Klingerという人が註釈を付けた新註釈全集というのがあって、最新の研究成果を反映した註釈が満載で調べ物をするときにまず最初にあたっています。

それがこちら。

The New Annotated Sherlock Holmes 150th Anniversary: The Short Stories

The New Annotated Sherlock Holmes 150th Anniversary: The Short Stories

  • 作者: Arthur Conan, Sir Doyle
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 2004/11/30
  • メディア: ハードカバー
New Annotated Sherlock Holmes: The Novels: A Study In Scarlet / The Sign Of Four / The Hound Of The Baskervilles / The Valley Of Fear

New Annotated Sherlock Holmes: The Novels: A Study In Scarlet / The Sign Of Four / The Hound Of The Baskervilles / The Valley Of Fear

  • 作者: Arthur Conan, Sir Doyle
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: ハードカバー

 電話帳三冊くらいのボリュームの本です。註釈の量もかなりのもの・・・と思って使っていましたが、実はこの3冊バージョンは簡易版で、より詳しい注釈本が存在するらしいということはうすうす知っていました。いつか手に入れようと思いつつ、この3冊があるからということで、後回しにしていました。

一昨年の暮れだったと思いますが、ホームズの経外典と呼ばれる正典60編以外にドイルが書いたホームズ作品に註釈を付けた本が出るとのニュースを知り、これは是非買いたいとの思いが募りましたが、アメリカのAmazonで購入するまでには至りませんでした。

というように、もやもやした状態だったのですが、みっちょんさんがこの詳細バージョン10巻セットの購入先を紹介されていたのを見て、反射的に注文してしまいました。

そして本日、アメリカから郵便小包でSherlock Holmes Reference Library全10巻が到着。

さっそく中をあけてみると、ペーパーバックではあるものの少し大判な作りの本が10冊。原作と同じ構成の4長編に5短編集、そして経外典が1巻です。

The Sherlock Holmes Reference Library: The Adventures of Sherlock Holmes

The Sherlock Holmes Reference Library: The Adventures of Sherlock Holmes

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: Gasogene Books
  • 発売日: 1998/12/26
  • メディア: ペーパーバック

 

さっそく「緋色の研究」をぱらぱらめくってみたのですが、確かに註釈の量がすごい!ページによっては本文よりも註釈のボリュームの方が多いほど。巻末にはホームズ、ワトソン、ドイルの年表やテーマごとの主要論文集などもあって、かなり充実しています。

10巻だけあって、置くところが大変です。現在ホームズ関係で本棚の4段(うち3段は前後に本を置いている状態)をしめているのですが、そろそろもう一段増やさないといけなそう。大判の本の棚はこんな状態になっています。上に置いているのが今回届いた10冊。

 

DSCN5503.jpg

 

せっかく買ったし、いい機会なので正典を英語で最初から読んでみるのもいいかと思っています。


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コメント 4

as

本の保管場所はいつでも悩みの種ですよね。でも中途半端に保管していると、大切な本が日焼けをしてしまったりするので、ご注意ください(痛い経験あり)シャーロキアンとしての研究、大変だとは思いますが頑張ってくださいね。今、円高ですし、海外からの取り寄せは結構お買い得ですよね。
by as (2010-06-20 21:24) 

みっちょん

クリンガー10巻本が届いたんですね!!
興味深い研究が載っていましたら是非ご感想のアップを
お願いします。

私は3巻本をパラパラとめくっている状態ですが、悩んでいた
ものがあっという間に解決したので、英語が苦手でも英語の研究
書から逃げてはいけないな、と強く思いました。

と言って10巻本はどうしようか、思案中です。




by みっちょん (2010-06-21 15:43) 

Tomo

>asさん、こんばんは。

本を捨てられない人なので、置く場所に苦労しています。ほぼ2年おきに引っ越しをしているので、機会を見て捨てればいいのですが、それができず大増殖中です。
本の日焼けは注意しています。希少本は包むものなどに工夫しています。
by Tomo (2010-06-22 23:12) 

Tomo

>みっちょんさん、こんばんは。

そうなんです、ついに届きました。注文から一週間以内でしたよ。印象としては、3巻本の方がイラスト類が多く収録されているような気がするのですが、実際どうなんでしょうか。緋色の研究にはほとんどイラストはなくて、テキストの註釈が並んでいました。見比べてみると分かるのでしょうが、まだそこまで至っていません。じっくりと読み解いていきたいですね。
by Tomo (2010-06-22 23:15) 

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