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「ホームズゆかりの地」案内:Tooting Bec [ ┣「ゆかりの地」案内]

Tooting Bec Underground Station P40

大分間が空いてしまいましたが、残りのホームズゆかりの地も頑張って紹介していきます。

今回はテムズの南、Northern LineのTooting Bec駅付近のゆかりの地なのですが、特定の場所は記されていません。

DSC_1088.jpg

1.Streatham, SW16

「緑柱石の宝冠」 

FSLの記載:

続きはこちら

 


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Baker Street近況 [ ┣「ゆかりの地」案内]

今回は滞在も短かったし、来るつもりはなかったのですが・・・。

ロンドンではお店など、日曜日は昼から開く店がおおいようで、お目当てのお店も12時開店。ちょうど11時頃にオックスフォードストリートあたりにいたので、12時までの時間を使うためにどこかへ行こうかと考えていたところ、そういえばホームズ博物館で何も買い物をしたことがないことを思い出し、今後しばらくロンドンに来る機会もなさそうなので何か買ってみようと思いベーカー街へ。

本家ベーカー街221番地に立っていたAbbey National Buildingの改修工事がどうなっているのかも気になっていましたが、さすがにかなり進んでいました。

DSC_3939.jpg

そしてもう一つ気になっていたのが、ホームズグッズを売っていたメモラビリアというお店のその後。私が渡英してすぐ閉店してしまった同店ですが、とうとう帰国するまでに新たなテナントは入っていませんでした。今回行ってみると、なにやらお店が入っています。

DSC_3938.jpg

音楽グッズのお店のようです。(中には入りませんでした。)

こちらと比べるとベーカー街の様子の違いが分かると思います。)

ホームズ博物館はすでに開館していました。すでに博物館は何回も入ってますので、今回はおみやげ物に絞って購入。

成果と言えば、ディアストーカー、ネクタイ、ホームズベア、そして博物館のガイドブックでしょうか写真集のような本を一冊。住んでいたときは、特に買わなくてもいいと思っていたのですが、離れてしまうとやっぱりこういうベタな物もあってもいいなと思うようです。

本当はこの勢いでホームズパブのおみやげやマーダーワンでホームズ本を買いたかったのですが、さすがに時間もないので断念しました。これでホームズ博物館に関しては、もうあまり心残りはなくなりました。すっきりした。
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「ホームズゆかりの地」案内:St. John's Wood [ ┣「ゆかりの地」案内]

St. John's Wood Underground Station P27-28

今回はホームズが唯一認めた女性、アイリーン・アドラー(こちらの人は敬意を表してイレーネと大陸風に発音すると聞いたことがあります)が住んでいた邸宅を訪ねて、ジュビリーラインのSt. John's Woodへ行ってきました。リージェントパークにほど近い閑静な高級住宅街でした。

1.St. John's Wood, NW8

「ボヘミアの醜聞」
FSLの記載:In A Scandal in Bohemia, Irene Adler llived in Birony Lodge, St. John's Wood. Holmes devised a scheme to find out where she hid the picture of her and the King of Bohemia.

延原訳登場シーン:「金貨で三百ポンド、紙幣で七百ポンドある」
 ホームズは手帳の端にうけとりを走りがきして、それを王に渡した。
「婦人の住所はおわかりでございますか?」
「セント・ジョーンズウッド区サーペンタイン広小路のブライオニー荘だ」
 ホームズはその住所をも書きとめた。

 

作品の中では、サーペンタイン通りとなっていますが、St. John's Wood周辺に同名の通りはありません。従って、場所の特定は難しいのですが、さすがは”The Woman”の家だけあって、多数のシャーロッキアン達が、アイリーンの家がどこにあったかなんとか特定しようとしてがんばったようです。

今回は2カ所の候補地を紹介します。

まず1カ所目は「Sherlock's London Today」で展開される説に従って、候補地に行ってみましょう。

「Sherlock's London Today」は、町歩き形式のホームズゆかりの地案内本ですが、正典の記述だけではなく、各種シャーロッキアンの研究成果も含めてゆかりの地を特定しています。(残念なのは、出典が明らかになっていないので根拠などをたどることができたことでしょうか。)こちらによれば、サーペンタイン通りの描写を多く満たしているのがCharlbert Streetという通りだそうです。

こちらが通りの様子。

そして、この通りにある家のいくつかがBriony Lodgeの要素を満たしていて、候補を見つけるのは難しいとしながらも、Mackennal Streetとの交差点にある家が有力な候補としてあげています。

この通りをさらに南下すると、リージェントパークに行くことができます。彼女が毎日通って公園に行っていたのはこの通りだったとのこと。

 


 

もう一つの候補地は、David Hammer著「For The Sake of The Game」に記されているElm Tree Roadです。この本は、著者のHammerが、実際に現地を訪問してゆかりの地を検証した本で、いくつかの重要な場所に絞って検証しています。

彼がElm Tree Roadを候補としてあげた理由はいくつかありますが、一つは大きく曲がっている通りであることだそうです。

延原訳登場シーン:このとき、大通りのカーヴをまわったので、馬車の側灯が見えてきた。やがてブライオニー荘の玄関によせられたのは、当世風の小さい四輪馬車だった。

ここを訪れた彼が、いくつかの特徴から候補としてあげたのが、33番地の家でした。

こちらは裏側になります。

家そのものについてはこんな描写がされています。

延原訳登場シーン:「で、アイリーンのブライオニー荘というのはすぐわかったが、小ぢんまりした二階だての別荘風の家でね、裏には庭があるけれど、表は往来からすぐだった。入口にはチャブ錠がかけてある。はいってすぐ右がわが飾りつけの立派な大きい居間で、床まで届きそうな大きい窓があるが、これは子供にもあけられる例のイギリス風の愚にもつかぬ戸締りがしてあるだけだ。裏手はこれといって変ったところもない。ただ馬車小屋の屋根から手の届くところに、二階の廊下の窓が一つあった。そのほか家のまわりを歩いて、あらゆる見地から注意ぶかく検めてみたが、これといって注目すべきところはない。」

また次のような記述も参考になると思われます。

延原訳登場シーン:わめき騒ぐ群衆のあいだをぬけて、私はそっと街角までたちのいた。そして十分間ののち、ホームズが来て私の腕に手を通すのにあい、いっしょに騒ぎの現場から立ちさったのだった。
 彼は無言のまま、数分間は走るように速く歩いたが、エッジウェア街のほうに出るそのへんの人通りまばらな横丁へ入ると、やっと歩調をゆるめていった。

エッジウェア街までは10分と数分といったところでしょうか。

永遠の謎かとは思いますが、ほかの場所特定の探索よりもシャーロッキアン達の気合いが入ってるのは、やはり対象がアイリーン・アドラーだからだと妙に納得です。

 

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現地探訪はこちらの本を基に行っています。(本文ではFSLと略しています。)

Finding Sherlock's London: Travel Guide to over 200 Sites in London

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  • 作者: Thomas Bruce Wheeler
  • 出版社/メーカー: Iuniverse Inc
  • 発売日: 2003/09
  • メディア: ペーパーバック
 
延原謙氏の訳はこちらからの引用です。

新潮文庫 シャーロック・ホームズ全集

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  • 出版社/メーカー: インターチャネル・ホロン
  • 発売日: 1998/02/06
  • メディア: ソフトウェア

 

 

その他に参考にしている本はこちら。

Sherlock Holmes in London: A Photographic Record of Conan Doyle's Stories

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  • 作者: Charles Viney
  • 出版社/メーカー: Smithmark Pub
  • 発売日: 1995/09
  • メディア: ハードカバー

この本は日本語訳も出ているそうです。

 

シャーロック・ホームズの見たロンドン―写真に記録された名探偵の世界

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  • 作者: チャールズ ヴァイニー
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 文庫

原典にあたるときはこちらの新注釈付ホームズ全集を使っています。注釈があるので場所の特定に困ったときなど助かっています。

The New Annotated Sherlock Holmes 150th Anniversary: The Short Stories

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  • 作者: Arthur Conan, Sir Doyle, Leslie S. Klinger
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 2004/11/08
  • メディア: ハードカバー

New Annotated Sherlock Holmes: The Novels: A Study In Scarlet / The Sign Of Four / The Hound Of The Baskervilles / The Valley Of Fear

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  • 作者: Arthur Conan, Sir Doyle
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 2005/10/25
  • メディア: ハードカバー


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「ホームズゆかりの地」案内:Portsmouth2 [ ┣「ゆかりの地」案内]

前回ポーツマスのホームズ展とドイルが開業していた場所を訪問したことを書きましたが、ホームズの本編の方でもポーツマスは登場しています。

「緋色の研究」
延原訳登場シーン:
そこで運送船オロンティズ号に乗せられ、一カ月後には、これでも元の体になれるかと疑われるまで健康を害してしまった体をかかえて、ポーツマス桟橋へ上陸したのであるが、静養のためにはむこう九カ月の休暇を、祖国政府から与えられていた。

「海軍条約文書事件」
延原訳登場シーン:
ジョゼフ・ハリスン君が馬車で駅まで送ってくれたので、私たちはすぐにポーツマス線の列車にのりこむことができた。ホームズは深い思索にふけって、ほとんど口も利かなかったが、クラパムの乗換駅をすぎたころになって、やっとものを言ったかと思ったら、
「こうして高架線でロンドンへはいってゆくのは、家々が見おろせて、じつに愉快だね」

「最後の挨拶」
延原訳登場シーン:
電光が明るく金庫の内部を照らしだした。内部はこまかいたなに区分されて、書類がいっぱい詰まっているのを、大使館の書記官は一心に見いった。各区画にはいちいちラベルがついていて、書記官の眼はそれをつぎつぎに読んでいった。――「浅瀬」「港湾防備」「航空機」「アイルランド」「エジプト」「ポーツマス要塞」「英仏海峡」「ロサイス」など、そのほか二十ほどもあった。どの区画も書類や図面がぎっしり詰まっていた。
(中略)フォン・ボルクは電報を読みあげた。
「新シイ点火プラグヲモッテ今晩カナラズ行ク――アルタモント」
「点火プラグだって?」
「彼は自動車技師で、僕はガレージいっぱいの車を持っている車主ということになっているんでね。二人のあいだでは、必要のありそうな言葉はすべて車の部品で表わすことに打合せができている。ラジエーターといったら軍艦のことで、オイル・ポンプは巡洋艦という具合にさ。点火プラグは海軍の暗号書なんだ」
「ポーツマスから正午に打っている」書記官は電報を手にとってみて、「それにしても、いくら出してやったんだ?」
「この仕事に五百ポンド。もちろん月々のサラリーはべつにしてね」

(中略)「シュタイナーがどうしたというんだ?」
「とうとう捕まったというだけのことでさあ。ゆうべあいつの店に手入れがあって、書類ぐるみポーツマス監獄へ持ってゆかれましたぜ。」

 

ポーツマス駅の近くに桟橋がありました。

ワトソン博士が帰国したときの港の様子はどんなだったのでしょうか。当時の船に関する記録など調べるとどこに降り立ったのか特定できるかもしれませんね。

監獄や要塞といったキーワードもあったのですが、どこにあったのか調べていなかったので訪問できませんでした。下調べが重要でした。


「ホームズゆかりの地」案内:Kilburn [ ┣「ゆかりの地」案内]

Kilburn Underground Station P27-28

Jubilee Lineの北部、Tubeが地上に出るあたりに位置するKilburnのホームズゆかりの地の紹介です。

1.Kilburn High Road, NW6

「青いガーネット」 FSLの記載:In The Blue Carbuncle, James Ryder. Head Attendant at the Hotel Cosmopolitan, heard from his crooked friend, Maudsley, how thieves could dispose of stolen property. Maudsley lived in Kilburn.

延原訳登場シーン:以前に私はモーズリーという男を知っていました。悪いほうへ足を踏みいれて、つい近ごろまでペントンヴィルで服役してきたやつですが、ある日この男とぱったり出あいまして、話がどろぼうの方法や、盗んだものをどう始末するというようなほうへ落ちていったことがあります。この男なら私も二つ三つ痛いところを知っていますし、裏切るような心配はありません。それでキルバーンのその男のところへ行って、仲間に引入れてやろうと思いつきました。
(中略)姉はずっとまえに、クリスマスには鵞鳥をどれでも一羽くれると申しておりましたが、けっして約束を忘れるような女じゃないから、それをいまもらって、そいつに宝石をのませてキルバーンのモーズリーの家までもってゆこうと思いついたのです。
(中略)姉のいうとおりその場で絞めて、絞めたやつをキルバーンくんだりまで担いでいったんです。モーズリーはそういうことはいたってうちあけやすい男ですから、じつはこれこれと話をしますと、笑って、笑って、笑いころげましたが、いざナイフで鵞鳥をたち割ってみて、私はまっ青になってしまいました。宝石なんか影も形も見えません。私はとんでもない間違いをしでかしてしまったらしいのです。

記述が少ないので、もちろん場所の特定はできません。FSLでは、Kilburn High Roadとなっていますが、原文を見ても通り名までは特定されていません。

この通りがKilburn High Roadとなります。

地下鉄もここから先は地上駅となります。

刑務所帰りのモーズリーが住んでいたくらいなので、昔は物騒な場所だったのかもしれませんね。現在は、近くのお店をみると移民の人が多い場所のようです。駅前で野菜を売ってたりと生活感の感じられる場所でした。

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現地探訪はこちらの本を基に行っています。(本文ではFSLと略しています。)

Finding Sherlock's London: Travel Guide to over 200 Sites in London

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  • 作者: Thomas Bruce Wheeler
  • 出版社/メーカー: Iuniverse Inc
  • 発売日: 2003/09
  • メディア: ペーパーバック
 
延原謙氏の訳はこちらからの引用です。

新潮文庫 シャーロック・ホームズ全集

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  • 出版社/メーカー: インターチャネル・ホロン
  • 発売日: 1998/02/06
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その他に参考にしている本はこちら。

Sherlock Holmes in London: A Photographic Record of Conan Doyle's Stories

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  • 作者: Charles Viney
  • 出版社/メーカー: Smithmark Pub
  • 発売日: 1995/09
  • メディア: ハードカバー

この本は日本語訳も出ているそうです。

 

シャーロック・ホームズの見たロンドン―写真に記録された名探偵の世界

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  • 作者: チャールズ ヴァイニー
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 文庫

原典にあたるときはこちらの新注釈付ホームズ全集を使っています。注釈があるので場所の特定に困ったときなど助かっています。

The New Annotated Sherlock Holmes 150th Anniversary: The Short Stories

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  • 作者: Arthur Conan, Sir Doyle, Leslie S. Klinger
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 2004/11/08
  • メディア: ハードカバー

New Annotated Sherlock Holmes: The Novels: A Study In Scarlet / The Sign Of Four / The Hound Of The Baskervilles / The Valley Of Fear

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  • 作者: Arthur Conan, Sir Doyle
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 2005/10/25
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「ホームズゆかりの地」案内:Portsmouth [ ┣「ゆかりの地」案内]

今回は少し番外編ですね。

以前にもポーツマスでドイルコレクションが開設されることは書いたのですが、実際に行ってみましたのでそのときの模様などを紹介したいと思います。

ポーツマスと言えば、コナン・ドイルが医師として開業した場所。開業当初ははやらなかったそうで、患者が来ない暇を使って小説を書いていました。その後、眼科を学ぶためにウィーンに留学し、ロンドンで眼科医として開業しましたが、作家として成功したこともあり、医院はたたんでしまいました。

このポーツマス市に、世界的なホームジアンであったリチャード・ランセリン・グリーン氏が死後彼の有名なホームズコレクションを寄贈したことから、ポーツマス市がそのコレクションを展示するために準備をし、昨年6月にオープンしたのがこの展示です。

場所はポーツマス市博物館。
駅から10分ほど歩いたところにあります。

柵にもポスターがありました。

こちらがその博物館です。

正面玄関から敷地にはいると立て看板がありました。

入り口から建物にはいるとショップになっており、正面に受付があります。受付の左手に展示の入り口がありました。

残念ながら中は撮影禁止のため写真はありません。思ったよりも広くなく、二部屋の中にいくつかのケースがあり、そこに映画のポスターやホームズ関連グッズなどが展示されていました。また何カ所かにテレビモニターがあり、ホームズ、ワトソン、アイリーンが登場し、徐々に謎解きをしていくというドラマが流れています。

よく分類されて展示されていて楽しめたのですが、個人的にはもう少しドイルやホームズの時代のものがあったらなと思いました。どちらかといえば、ホームズが有名になってから作成されたものが多かったように思います。

それとグリーン氏が自宅に再現していたホームズの部屋やグラナダTVのホームズシリーズで使われたホームズの部屋のセットが寄贈されたと聞いていましたので、その部屋が再現されていると思ったのですが、今回訪問したときは残念ながらありませんでした。まだ今後拡張していくようですので、今後に期待でしょうか。

さて、ポーツマスにはもう一カ所、ゆかりの地があります。それが冒頭でも紹介したドイルが開業していた場所。

博物館から歩いて7,8分ほどで、到着したのがこちらの建物。

ドイルが開業していたことを示すプレートがあります。

No1 Bush Villasというのがその場所だそうです。Elm Groveの端っこにありました。

このプレートによれば、ドイルはサッカーもしていて、現在プレミアリーグでも中位にいるポーツマスFCに所属していたとのこと。サッカー好きとしては親しみを感じます。

そういえば、おみやげとしてホームズが彫られている懐中時計を博物館で購入してきました。購入費用の一部がコレクションのために使われるとのこと。今後の発展を祈念し、将来もう一度訪問したいと思っています。


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「ホームズゆかりの地」案内:South Kensington [ ┣「ゆかりの地」案内]

South Kensington Underground Station P38

先日紹介したGloucester Road駅の東にあるSouth Kensington駅周辺のゆかりの地です。

1.The Albert Hall, Kensington, SW7

「隠居絵具師」 FSLの記載:In The Retired Colourman, Holmes felt that he felt that he and Watson should dress, dine, and go hear Carina sing at the Albert Hall.

延原訳登場シーン:「どこに問題があるというのだい?」

「僕の頭の中だろうね。だがまあ、この話はここでいったん打切りにしようよ。そしてこの退屈平凡な現在から、音楽というわき道へでも逃避しようよ。今晩はアルバート・ホールでカリーナが唄うはずだ。まだ着がえや食事の余裕はあるから、ゆっくり楽しむとしようよ」

ホールの様子です。


場所はハイドパークの南側に面したところにあります。

毎年ここのホールではBBCプロムスといってクラッシック音楽をより多くの人に親しんでもらうためのコンサートが夏の2ヶ月くらいの間毎日開かれます。立ち見席だと5ポンドくらいで入れるそうで、私もせっかく英国にいるのでエルガーでも聞けたらと思ったのですが、「威風堂々」をやるのは最終日で、この日はかなり並ばなければならないということでやめてしまいました。今考えると並んででもいっておけばよかったと思います。現地にいるとありがたみがわからないというか、慣れてしまっていろいろやり忘れが出てしまうものですね。

The Albert Hall


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「ホームズゆかりの地」案内:Gloucester Road [ ┣「ゆかりの地」案内]

Gloucester Road Underground Station P21-22

ハイドパークの南西にあるGloucester Road駅周辺のホームズゆかりの地の紹介です。

 

あまり来ることのなかった場所ですが、こぢんまりしたレストランなども多く、雰囲気は良さそうな場所でした。「ブルース・パティントン設計書事件」の終盤の舞台となる地域です。

1.Cornwall (Caulfield) Gardens, SW7

「ブルースパーティントン設計書」
FSLの記載:
In The Bruce-Partington Plans, Hugo Oberstein's townhouse was in Caulfield Gardens. It backed up to the aboveground section of the Circle Line, thereby, allowing Cadgan West's body to be placed on the roof of the train.

延原訳登場シーン:小物は多いけれど、こんな大事件を手がけるものはいくらもいない。考慮の価値あるものを列記すれば、ウエストミンスター区グレート・ジョージ街一三番のアドルフ・マイヤー、ノッティング・ヒルのカムデン住宅館のルイ・ラ・ロティエール、ケンジントン区コールフィールド・ガーデンズ一三番のフーゴ・オバーシュタインの三人のみ。 (中略)それによると、コールフィールド・ガーデンズの家の裏階段の窓が、線路に面しているばかりか、もっと大切なことには、幹線鉄道が付近でこの線路と交差しているため、地下鉄列車はこのあたりでしばしば数分間停車を余儀なくされるというのだ」

Cornwall Gardensの様子です。

 

 

 Caulfield Gardensがここだったとすると、どこかの家の裏に地下鉄の開放部があるはずです。現地では家の裏の様子まではよく分かりませんでしたので、航空写真でみてみましたが、やはりどこにあたるのかちょっと分かりませんでした。

Caulfield Gardens(?)

以前に紹介した「シャーロック・ホームズの鉄道学」で、死体を載せた場所について詳細な論が掲載されています。こちらによれば当時はCornwall GardensにCircle Lineの内回り路線に面している家があったそうです。

シャーロック・ホームズの鉄道学 マイロネBOOKS

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  • 作者: 松下 了平
  • 出版社/メーカー: JTB
  • 発売日: 2004/06
  • メディア: 単行本

2. Gloucester Road, SW7

「ブルースパティントン設計書」
FSLの記載:
In The Bruce-Partington Plans, Holmes asked Watson to meet him at Godini's Restaurant in Gloucester Road. He told him to bring a revolver and burglar tools. Holmes must have liked Italian food. In another adventure, he mentions Marcini's.

延原訳登場シーン:すると九時すぎになって、やっと彼から短い手紙が届いた。いまケンジントン区グロスター通りのゴルディニ・レストランで食事中。すぐ来援されたし。組立式かなてこ、ダーク・ランタン、タガネ、ピストルを持参のこと。――S・H・善良なる市民にとって、こんな物騒な品物を持って歩くのは、街には霧がおりているとはいえ、どんなものか? 私は用心ぶかくすべて外套の下におしつつんで、指定の場所へ馬車を急がせた。ホームズはそのけばけばしいイタリア料理店の入口にちかい小さな丸テーブルに席を占めていた。

グロスターロードの様子です。

 Goldini'sというレストランはありませんでしたが、イタリアンらしきレストランはありました。

3. Gloucester Road Station, SW7

「ブルースパーティントン設計書」
FSLの記載:
In The Bruce-Partington Plans, the Circle Line tracks near Gloucester Road Station are clear of tunnels. Herr Oberstein's windows in Caulfield Gardens overlooked the tracks. This gave Holmes a clue.

延原訳登場シーン:「しかるに最近ロンドンを去ったという国際スパイの巨頭が、地下鉄に隣接する家の一つに住んでいるとわかったんだから、君が眼を丸くするほど浮き浮きもしようじゃないか」 「へえ、そうだったのかい?」 「そうさ。コールフィールド・ガーデンズ一三のフーゴ・オバーシュタインに僕はねらいをつけた。そこでまずグロスター通り駅から仕事をはじめた。きわめて調法な駅員がいてね、いっしょに線路づたいに歩きながら、はなはだ満足すべきことを教えてくれたよ。

駅の建物です。

なかなか趣のある駅舎です。「ロンドンのすべての地域への電車」というのもおもしろいですね。


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Finding Sherlock's London: Travel Guide to over 200 Sites in London

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延原謙氏の訳はこちらからの引用です。

新潮文庫 シャーロック・ホームズ全集

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Sherlock Holmes in London: A Photographic Record of Conan Doyle's Stories

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  • 出版社/メーカー: Smithmark Pub
  • 発売日: 1995/09
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この本は日本語訳も出ているそうです。

 

シャーロック・ホームズの見たロンドン―写真に記録された名探偵の世界

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  • 作者: チャールズ ヴァイニー
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 文庫

原典にあたるときはこちらの新注釈付ホームズ全集を使っています。注釈があるので場所の特定に困ったときなど助かっています。

The New Annotated Sherlock Holmes 150th Anniversary: The Short Stories

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  • 作者: Arthur Conan, Sir Doyle, Leslie S. Klinger
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 2004/11/08
  • メディア: ハードカバー

New Annotated Sherlock Holmes: The Novels: A Study In Scarlet / The Sign Of Four / The Hound Of The Baskervilles / The Valley Of Fear

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  • 作者: Arthur Conan, Sir Doyle
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 2005/10/25
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「ホームズゆかりの地」案内:High Street Kensington [ ┣「ゆかりの地」案内]

High Street Kensington Underground Station P26

ハイドパークの西側にあるHigh Street Kensington駅周辺のホームズゆかりの地の紹介です。

ケンジントンハイストリートは車線も広く、車量もかなり多い通りでした。お店も多く活気のある地域のようです。ハイストリートから北にちょっと入ると閑静な住宅街が広がっていました。

1.Church Street, W8

「空き家の冒険」 FSLの記載:In The Empty House, an old bibliophile claimed to be a neighbor of Watson's (in Kensington). The old man said he had a little bookstore at the corner of Church Street. Watson almost fainted when he turned and found that the old man was really Holmes in disguise.

延原訳登場シーン:「なアに、ついご近所におるものでしてな、そこのチャーチ街の角のちっぽけな本屋が私の店なんで、以後どうぞお見知りおきを。お見うけするところ、あなたも集めていらっしゃるようですな。『英国の鳥類』『カタラス詩集』『神聖戦争』などあるようですが、みな掘り出しものですな。あの本だなの二段目のすきは、もう五冊もあると埋まるんですがな。あれじゃちと不体裁じゃありませんかね」
私はそういわれたので、うしろのたなを振りかえったが、顔をもとへもどしてみると、そこにシャーロック・ホームズが、テーブルをへだてて、微笑をふくんで立っているのである。思わず腰を浮かして、数秒間は呆然とその顔を見つめていたまでは覚えているが、そのまま気絶してしまったものらしい。

ホームズがライヘンバッハの滝から生還する場面ですね。好きなシーンの一つなのでちょっと長めに引用してみました。

こちらがチャーチストリートになります。

角には古本屋らしき店はすでになくピザハットになっていました。古本屋の主人というのもホームズの変装ですので、古本屋というのも彼の架空の設定なのかもしれません。

2.Kensington High Street, W8

「六つのナポレオン」 FSLの記載:In The Six Napoleons, Harding Brothers had a shop on the High Street. They bought three plaster busts of Napoleon, from Gelder and Co., and sold them to Harker, Brown, and Sandeford.

延原訳登場シーン:ホームズは腰をおろして、ハアカー氏の話をきくことになった。
「問題の中心はどうやら、この部屋にかざるつもりで四月ばかりまえに買ったナポレオンの胸像にあるらしいです。ハイ・ストリート・ステーションから二軒目の、ハーディング兄弟の店でやすく掘りだしてきたものですがね。

駅の近くには胸像を売っているようなお店はありませんでした。開発が進んでいる地域なので店の開店も早そうです。

3.131 Pitt Street, W8

「六つのナポレオン」 FSLの記載:In The Six Napoleons, Mr. Horace Harker of the Central Press Association lived at No. 131 Pitt Street, Kensington. He bought a bust of Napoleon from Harding Brothers. It was stolen, and a man was murdered on his doorstep.

延原訳登場シーン:翌朝私がまだ寝室で身じまいをしているところへ、戸をたたく音がして、ホームズが一通の電報を手にはいってきたのである。彼はその電報を読みあげてくれた。

 ――ケンジントン区ピット街一三一番へスグコイ――レストレード

「いったい何だろう?」

(中略)三十分でピット街に到着した。ここはロンドン有数の賑やかな通りからちょっと横へそれた小さな淀みのようなところで、一三一番というのは、あたりいったいがどれもこれも奥行のない、ひどく事務的に切りつめてはあるが、いずれも相当の家のならんでいるなかの一軒だった。

残念ながら131番地は見つけることができませんでした。すでに番地の割り振りが変わってしまったのか、もともとワトソン博士が場所を特定しないように配慮したのかどちらかだと思われます。


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「ホームズゆかりの地」案内:Meiringen 3 [ ┣「ゆかりの地」案内]

さて、間が空いてしまい、しかもスイス旅行も途中ではあるのですが、マイリンゲンで、ライヘンバッハの滝ホームズ像と博物館以外にホームズに関係するものを紹介しておきます。

まずは私も泊まったシャーロック・ホームズホテル。

正式名称はSporthotel Sherlock Holmes Meiringenだそうです。マイリンゲンの駅からライヘンバッハの滝へのケーブルカー乗り場へ向かう途中にあります。

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